7月18日、鹿児島市の天文館で道路を横断していた75歳の女性を車ではねて現場から逃走したとして、元鹿児島市議の男が過失運転致死とひき逃げの疑いで逮捕されました。
過失運転致死とひき逃げの疑いで逮捕されたのは、鹿児島市西千石町の会社員で、元鹿児島市議の谷川修一容疑者です。
警察によりますと、谷川容疑者は7月18日の午後8時すぎ、鹿児島市千日町の電車通りで道路を渡っていた福元つるよさん(75)を車ではねたにもかかわらず、現場から逃走した疑いがもたれています。
福元さんはその後、後続車にもはねられて頭などを強く打ち、死亡しました。
警察は現場から逃走した車の行方を追っていましたが、目撃者の情報や防犯カメラの映像から谷川容疑者を特定したということです。
谷川容疑者は警察の取り調べに対し、「現場を通ったことは間違いないが、事故については身に覚えがありません」と、容疑を否認しています。
こちらは事故現場から約300メートル離れた電車通り沿いに設置された防犯カメラの映像です。
ひき逃げ事件が起きた午後8時すぎ、谷川容疑者が運転していた車両とみられるグレーの車が交差点を右折する様子が映っていました。
関係者によりますと、警察はこの交差点の映像を何度も見ていたということです。
この約7分後、現場方面に向かう救急車両も確認できます。
また、別のカメラにも当該車両とみられる車を捉えた映像が残っていました。
警察によりますと、谷川容疑者は事故当時、自身が勤める会社名義の普通乗用車を運転し、天文館の電車通りを大黒町方面から加治屋町方面に走行していたとみられています。
事故をめぐっては、谷川容疑者の車の後ろを走行していた普通乗用車と路線バスも福元さんと接触したとみられていますが、どの車両が福元さんの死因につながったかどうかは分かっていないということで、警察は引き続き、事故当時の状況について詳しく調べています。
谷川容疑者は1996年4月から5期連続鹿児島市議を務め、2016年の市議選で落選していました。