【キャリア官僚】憧れの“エリート街道”なぜ不人気に?元官僚 激白「月に200時間以上 残業も“残業代”なし」|アベヒル
日本のキャリア官僚が今、かつてない危機に直面している。2025年度春の国家公務員採用試験の申し込み者数が過去最低の1万202人、倍率も6.7倍と急落。エリート街道と称されていたこの職業がなぜ不人気に陥ったのか、元官僚がその実態を激白した。
「月に200時間以上の残業が常態化し、残業代は一切出ない」と語るのは、元官僚の松本氏。彼は、激務の中で家族との時間を犠牲にし、タクシーで帰宅する日々を送っていた。学生たちが公務員試験を避け、民間企業への道を選ぶ理由は明白だ。高い労働負担に対して、報酬が見合わないと感じる若者が増えている。
最近の就職活動の早期化も影響を及ぼしている。大学3年生の4割が内定を持つ中、キャリア官僚を目指す学生は減少。特に東大出身者の合格者数も減少傾向にある。民間企業の魅力が増し、学生たちは「民間の方が良い」と考えるようになっている。
この状況に対し、元官僚たちは「公務員としてのやりがいを感じる人が少なくなっている」と警鐘を鳴らす。国家の未来を担う人材が集まらない事態は、国にとって大きな損失だ。果たして、キャリア官僚の魅力を取り戻すことができるのか。日本の未来が危ぶまれる中、急速に変わる雇用環境に目を向ける必要がある。