日本各地で、格安の米を謳った詐欺が横行しています。現在、特に注目を集めているのは、30キロの米がわずか9200円という驚異的な価格で販売されているという虚偽のサイトです。しかし、実際には多くの消費者が代金を支払ったにもかかわらず、米が届かない事例が続出しています。
奈良県に住む30代の男性は、見た目がしっかりしたサイトで9200円を支払い、「発送お待ちください」というメッセージを受け取ったものの、その後は連絡が途絶え、返金もされない状態に。さらに、サイト側から銀行口座の情報を求められ、不審に思った彼は、すぐに取引を中止しましたが、時すでに遅し。現在もその9200円は戻ってきていません。
別の50代の男性も、20キロ7200円で購入した米が詐欺だったと告発。電話をかけた先は、全く関係のない岐阜県のスポーツショップでした。記者が確認したところ、販売サイトは既に消えており、被害の報告は増加の一途を辿っています。
国民生活センターによると、最近の2ヶ月間で米のネット販売に関する相談は200件を超え、詐欺の可能性が高まっています。センターは、今後も「備蓄」と称して安価な米を販売するサイトが現れる恐れがあると警告しています。住所や電話番号を慎重に確認するよう、改めて注意を呼びかけています。悪質な手口に騙されないために、消費者の警戒が求められています。