「SNSの何気ない投稿」が「高校球児の夏を終わらせて…」 テレ朝アナウンサーの広陵高校問題めぐる呼びかけに賛否

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テレビ朝日の井澤健太朗が、2025年8月11日放送のニュース番組「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日系)で、10日に第107回全国高等学校野球選手権大会(甲子園大会)の辞退を発表した広陵高校(広島)の暴力事案をめぐり、「SNSの何気ない投稿が高校球児の夏を終わらせてしまうということも投稿する前に考えてほしいと思います」と呼びかけた。これに、SNSでは賛否の声が広がっている。

大前提として被害者が「納得できる調査、対応が必要」

広陵高校をめぐっては、SNSで同校硬式野球部員が上級生に殴られるなどの暴力を受けたとする情報が拡散していた。広陵高校は6日に公式サイトで、1月に1年生部員(当時)に対し、2年生部員(当時)4人による「暴力を伴う不適切な行為」があったことを認め、謝罪した。被害を受けた部員は3月末に転校したという。日本高等学校野球連盟(日本高野連)も6日、広陵高校に対し厳重注意処分をしたことを明らかにしている。

さらに広陵高校は8日、元野球部員が23年に監督やコーチ、一部の部員から暴力を受けたとする別の事案の情報がSNS上で取り上げられているとして、公式サイトで経緯を説明した。説明によると、学校側の調査では事実を確認できなかったものの、現在第三者委員会を設置して調査を進めているという。

広陵高校は7日に行われた1回戦で旭川志峯高校(北北海道)に勝利したものの、10日に辞退を発表した。広陵高校の堀正和校長は会見で、「指導体制の抜本的な見直しをはかる」としたほか、同校の生徒が誹謗中傷を受けている、寮への爆破予告があったことなども明かした。

「スーパーJチャンネル」ではこの問題を報じたあと、井澤アナが「大前提として被害を受けた方、そして受けたとされる方が納得できる調査、対応が必要だと思います」と話した。続けて、「それとは別に、SNSの何気ない投稿が高校球児の夏を終わらせてしまうということも投稿する前に考えてほしいと思います」と呼びかけた。

この発言が、SNSで注目を集めている。「酷く違和感を覚える。本当にあの告発が『何気ない』SNSの投稿だったと言うのだろうか?」「もしかしてテレ朝的には広陵の問題はSNSが悪いって事で終わり?」「高校球児を終わらせたのは、SNSじゃなく加害者のいじめ」といった批判的な声が相次いだ。

一方で、井澤アナは告発のことを指して言っているわけではなく、加熱する誹謗中傷や特定行為などを指しているという指摘もあった。例えば、「SNSで加害生徒を特定して画像付きで拡散するようなことはやめようねって話でしょ」「今回の事案に特定した文脈で話してないでしょう」「何にも関係のない第三者からの誹謗中傷の投稿の話をしてるんだろ」とする声も寄せられている。

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