「24時間ランナー」に「横山裕」起用で囁かれる“酷暑”以外の不安 日テレ関係者は「やす子、ヒロミと比べて…」

Thumbnail

 今年も8月30~31日に放送される「」()まで1カ月を切り、チャリティーのランナーをSUPER
EIGHTの(44)が務めることが発表された。ファンは歓喜かと思いきや、「この酷暑の中、正気か?」と批判の声まで上がっている。一方、日テレ内部では別の意味で心配する声があるのだとか。

 ***

 SNSではこんな声が広がっている。

《のチャリティー、もうやめた方がいいと思う。炎天下でのは危険だよ。ちょっと外に出ただけでクラクラするレベルよ!横山くんが心配です》

《の。今年はさすがに中止するべきでしょ…強行する日テレが怖すぎる…横山くんとスタッフさんだけに熱中症と後遺症と脳ダメージなどのリスクを背負わせず、日テレ社長と幹部、横山くんのを受けた事務所関係者も一緒に走るのはいかがでしょうか》

《この酷暑の中で24時間TVのランナーって君でなくても、誰であっても、こんな企画、辞めた方が良いと思うけどなあ。昭和のままの感覚の制作陣じゃないの?TV局はよーく考えてほしい》

 日本中で過去最高の最高気温が更新されている今夏、「」が放送される8月30~31日が涼しくなるとは考えにくい。線状降水帯が発生する可能性だってある。そんな中で24時間走り続けるなど、まさに命がけだ。心配する気持ちは十分にわかる。

 一方、局内でも心配する声が上がっていると話すのは日テレ関係者だ。

「ファンの方には申し訳ありませんが、『ってそんなに人気者か?』と……」

芸名・の名付け親

 人気グループSUPER
EIGHT(旧・関ジャニ∞)のメンバーで、今年は期間限定のソロプロジェクトとしてファンクラブを設立、ライブツアーも行っている。また、平日昼の情報番組「ヒルナンデス!」(日テレ)の木曜レギュラーも務めている。

「もちろん、その程度の知識はありますが、『ヒルナンデス!』の視聴者は主婦層で、会社員は見られません。グループで出演する音楽バラエティ『EIGHT-JAM』(テレビ朝日)は夜11時からの放送なので見ることもありますが、彼はあまり目立っていません。街頭で彼の顔写真を見せても、名前を答えられる人は半分にも満たないのでは。昨年、ランナーを務めたやす子や、その前年のヒロミなら、8割以上は答えられると思いますが……」

 ランナーに抜擢されたことで知名度も一層上がるだろう。

「それでは遅いのです。そもそも旧ジャニーズ事務所のアイドルは未だに視聴者のアレルギーが強い上、ようやくほとぼりが冷めかけたところに中居正広と国分太一の問題が噴出しました。しかも“”というのは芸名で、ジャニー喜多川氏の口癖“YOU”からつけられたそうです。果たして、それで視聴者の皆さんが心から応援してくれるのか……」

 そんな旧ジャニーズ勢に頼り切っていたのが「」だ。メインパーソナリティーは、2003年のTOKIO以来、23年のなにわ男子まで、同事務所のタレントが務めてきた。チャリティーも97年に山口達也(元TOKIO)、98年に森田剛(元V6)、14年に城島茂(元TOKIO)が走っている。過去のランナー全員に“元”がついているのはただの偶然か……。

完走できそうでは失格

「『』のチャリティーは、1992年から始まりました。前年に史上最低となる平均視聴率6・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、世帯:以下同)を記録したため、リニューアルの一環として企画されました。以来、『』の視聴率が良かった年は、ランナーの評価も高いのです。番組の1コーナーでありながら24時間走り続け、放送中に随時、中継が挿入されるは、『』の大きな縦軸となる最も視聴率を左右するコーナーなのです」

 ちなみに、歴代1位となる平均視聴率19・0%を記録した2005年は、弁護士の丸山和也氏がランナーとして100キロを完走した。18・6%で同率2位の07年は萩本欽一、08年はエド・はるみがランナーを務めた。

「昨年はいろいろと不安視されながらも、やす子の走りで12・5%と踏ん張り、なおかつ歴代2位となる15億8900万円もの募金を集めることができました。いずれのランナーも愛されキャラであることはもちろんですが、視聴者に“番組終了までにゴールできるのか?”と思わせることも必須要素です。その点でも横山の場合は難なくゴールできてしまいそうで、ハラハラもドキドキも起こりそうにありません」

 ならばなぜ彼を選んだのだろう。

意外な生い立ち

「日テレの慣例として、『』の総合司会やチャリティーパーソナリティー、ランナーの決定は、その年の総合プロデューサーに全権委任され、社長や編成局長でさえ異論を唱えないことになっているんです。ですから誰も口を挟めない」

 今年、総合プロデューサーを務める宮崎慶洋氏はメディアの取材に応じ、横山を起用した理由についてこう答えている。

「昨年はやす子さんが養護施設のために走ったので、全体の活動の続きとして、子どものために走っていただける方を探していました。そんな中、系『人生で1番長かった日』で自身の過去や弟さんが養護施設で生活していたことを話す横山さんを見て、『相談してみたい』と思いました」(ENCOUNT:8月1日配信)

 昨年、ランナーを務めたやす子は児童養護施設で育ち、養護施設のためという“目的別募金”だけで5億円以上の寄附金を集めた。今年はこれに倣ったということか。

「ランナーが発表された7月31日放送の『ヒルナンデス!』でも、彼の意外な生い立ちが紹介されました」(前出の日テレ関係者)

横山:3歳の時にオカンが離婚してシングルマザーになりまして……うち貧乏やったと思うんですけど、それをオカンは本当に見せなかった。離婚したときは、昼はパートに出たり、夜はスナックで働いてたみたいなのは聞きました。

工事現場で働くアイドル

――横山が5歳の時に母親は再婚し、2人の弟が生まれる。横山は中学を卒業すると家計の負担を減らそうと建設会社に就職、工事現場で働きつつ芸能活動を行ったという。そんなとき、母親が病に倒れる。

横山:弟はまだ9歳とかだった。僕もまだ20歳にもなっていなかったから自分のことで一杯一杯というか、弟は養護施設に行くしかなかった状態ですね。どうしようもできひんかったし、すごいもどかしかったですね。

――彼はチャリティーランナーになった理由をこう語った。

横山:僕が走ることで何かが変わるなんて、ホントおこがましくて思ってないんですけど、ちょっとでも子供に支援が要るんだということを知っていただければ嬉しいなと思います。

「またお涙頂戴いか、という批判も上がるでしょう。この猛暑の中で走らせるのも確かに限界が来ているかもしれません。しかし、やると決まった以上、彼がやると決めた以上、ベッタベタのお涙頂戴でいいから彼の生い立ちを丁寧に説明し、視聴率を取りに行くのがチャリティー番組としての宿命なのでしょう」

 因果な番組である。横山君、くれぐれも体には気をつけて。

デイリー新潮編集部

Related Posts