南テキサスで展開された注目の裁判が話題となっている。元神父のジョン・ファイトが、告解のために教会を訪れた若い女性の殺人で起訴されたのだ。この事件は、約60年の時を経て法廷に持ち込まれた。検察側は、カトリック教会が地元当局と共謀し、この事件を隠蔽したと主張している。『48 Hours』のリチャード・シュレシンジャーが伝えるのは、イレーネ・ガルザという若い女性の忘れられない殺人事件の物語である。
この事件は裏切りの物語であり、実行犯はジョン・ファイトである。イレーネ・ガルザの家族ではない検察官マイク・ガルザは、彼女の1960年の殺人事件がマカレン・テキサスの歴史において代々語り継がれてきたことを語る。「告解に行った少女が帰らなかった」という伝説は今も色あせない。イレーネは優秀で称賛される存在で、大学、大学院を卒業し、教師になった。彼女が最後に目撃されたのは教会の中であった。
大規模な捜索の後、彼女の遺体は運河で発見された。暴行を受け、性的に虐待され、窒息死していた。捜査官たちは、事件当夜に異なる証言をした27歳の神父に疑念を抱いていた。ファイトは、現場で見つかったビューファインダーが彼のものであると主張し、さらにイレーネが失踪した夜に手に傷を負っていた。
しかし、証拠が不十分であったため、事件は長年冷却状態にあった。教会と当局の間で何らかの取引が行われたとの噂もあったが、具体的な証拠はなかった。検察官によれば、当時の地方検事ロバート・ラッティモアとの非公式な会合で、教会がファイトを修道院に隔離する計画があったことが明らかになったという。
一方、ファイトの弁護士であるルネ・フローレスは、証拠が不足していたために起訴されなかったと反論し、現在でも十分な証拠は存在しないと主張している。事件の真相解明に向けて、法廷は新たな一歩を踏み出すことになる。