TBS系列局が、フリーアナウンサーから損害賠償を求める訴訟を起こされました。東京地裁に提出された訴状は、4111万円にのぼる金額を要求。訴訟の背景には、深夜バラエティ番組での度重なるセクハラ的言動と、それによる精神的苦痛が挙げられています。この番組は2016年から放送され、毎週火曜日の深夜に有名俳優と地元僧侶が飲酒しながら会話を展開する形式でしたが、問題はその内容にありました。
男性出演者からは「エカ1日中欲しがってんだ」といった不適切な発言が飛び出し、さらに不快なテロップやイラストも放送されました。アナウンサーは番組内容の改善を求めましたが、状況は改善されず、スタッフによる笑い声や不適切な演出が続きました。彼女は2021年11月に番組を降板し、2022年3月に終了した後、PTSDを含む重度のうつ病と診断され、現在も治療に苦しんでいます。
このような事例は、テレビ業界全体におけるハラスメント問題を浮き彫りにしています。代理人弁護士は、アナウンサーがテレビ局を提訴するのは初めてであり、業界の体質が問われています。TBSはこの訴訟に対してコメントを控える姿勢を示していますが、視聴者や業界関係者の反応は厳しいものがあります。
テレビ業界の旧態依然とした価値観が批判される中、立場の弱いフリーランスアナウンサーへのハラスメントは許されるべきではありません。この問題が報じられることで、業界全体の品性が問われ、改善のきっかけとなることが期待されています。