〈〉から続く
垢抜け前と垢抜けた現在のビフォーアフターの写真をXやで公開して注目された、インフルエンサーのレイラさん(25)。
【変わりすぎ!】男子から「ブス」と…“陰キャオタク”→可愛すぎるコスプレイヤーになったレイラさん(25)を見る(写真多数)
学生時代は「自分がブスだと自覚しなきゃいけない」と卑屈になっていたという彼女に、お局に目をつけられていた看護師時代、インフルエンサーとして独立するまでの経緯、ビフォーアフター写真発表後の反響などについて、話を聞いた。(全3回の2回目/続きを読む)
学生時代のレイラさん (本人提供)
◆◆◆
高校時代に学費を貯めて看護学校へ
–お金がなく、ジュースの代わりに砂糖水を飲むような家だったと。そうした経済事情が原因で、つらかったことはありましたか。
レイラ つらくはなかったですね。それが普通だったので。
ただ、中学時代はずっと同じ服を着ていたので、みんな服を毎日替えているのがうらやましかったですね。私は従姉妹のお古とかを着ていて、しかも何年も前のデザインのものだから「ダサい」って言われてたので。
高校に入ってからは、バイト代で洋服を買えるようになりましたけど。
–高校卒業後は看護の専門学校へ進学したそうですが、看護師になりたかったのですか。
レイラ 本当になりたかったのは、アニメーターやイラストレーターだったんです。でも、安定しないのと、学費が高いというのであきらめました。看護の専門って学費が安いんですよね。本当は奨学金を借りようとしたんですけど、お母さんが「借りなくても払えるでしょ」ってサインを書いてくれなかったので、そのぶんの学費を高校時代に稼いでいました。
たしか、入学までに30万か40万円を自分で用意して、専門学校に行ってからも週6とかで居酒屋とかスタバでバイトしていましたね。
–けっこう稼がれていたのでは。
レイラ 授業料は滞納なく払えていましたし、それにプラスして人並みに遊べるくらいは稼げていました。
–で、卒業後は看護師になったと。
レイラ 専門に3年通って、看護師国家試験に無事合格して、リハビリ専門の病院に勤めてました。
看護師時代のお局に嫌われていた
–看護師時代もいじめられたそうですね。
レイラ いじめっていうか、他病棟から来たお局の人に嫌われてて。私はとくになにもしてないんですけど、最初からその人には嫌われていました。
–「化粧なんかしてんじゃないわよ!」みたいな。
レイラ わからないんですよね。ほんと、彼女が病棟に来た瞬間から嫌われていたので。きっと来る前から、「こんな新人が」といった噂を聞いていたのかなって。
–どんな噂ですか。
レイラ 「生意気そう」とかですかね。こうやって誰とでもベラベラ話しちゃうから、軽く見られてたのもあったと思います。
–タメ口じゃないのに、タメ口叩いているように思われるとか。
レイラ ですかね。振り返ってみると、彼女は別の病棟にいた時もなじんでなかったです。
–みんなから微妙に距離を置かれるような。
レイラ そこの先輩方も、なぜか引き気味でした。私は働いて2年目で、やっとなじめましたね。
やっぱり働き始めとはいえ、社会人としての意識がまったく足りていなかったんだと思います。ひとつひとつの物事に対しての責任感がないわけではないけど、仕事を覚えるのに必死でまわりをぜんぜん見れていなかったり。気遣いとか、そういうのができてなかったんだと思います。
社会人2年目からはいろんなことに慣れて、仕事ができるようになって、やっと一員として認めてもらえた感じで。だからなじめなかったというか、厳しく教えていただいていたっていうのが正しいのかもしれないですね。
–働いているときも、見た目は気をつけていた?
レイラ ノーメイクでは出ていなかったです。
–“かわいくしているから疎まれる”といったところは。
レイラ いや、それはなかったと思います。シンプルに仕事ができてなかっただけかと。当時の先輩方のことはいまでも好きなので。
トイレ介助中にダイレクトに体を触られたことも…
–仕事自体は楽しかったですか。
レイラ やりがいがすごくありましたね。私がリハビリ病院を選んだのも、急性期の病院より人と接する期間が長いのがあって。患者さんと長く関わることで、ひとりひとりとじっくり向き合うことができていいなと思っていました。
ただ、退院後に病院に電話がかかってきて、私の名前を呼ばれて、「連絡先教えてください」って言われたり、トイレ介助中にダイレクトに体を触ってきたりとか。そういう、すこし怖いことはありました。
–何年ぐらい看護師を。
レイラ 3年と4カ月です。看護師をしながらSNSもやっていて、SNSのほうが忙しくなってしまって。
SNSを始めたときからインフルエンサーになりたいと思っていましたけど、本当に淡い期待ぐらいだったんです。でも、それが現実になるかもと思い出して。イラストレーター、アニメーターの道を挫折して生きてきたので、やっぱり自分の就きたい仕事をやるべきだなって。
看護師3年目になったとき、いましかできないことをしたいと考えて辞めたいと伝えました。人手不足だったので、スパッと簡単に退職できなくて、1年ぐらいかけて辞めましたね。
–看護師を辞めようと思った時点で、どのくらいのフォロワーが。
レイラ 50万人くらいいました。
–看護師を辞めることを、お母さんに相談しましたか。
レイラ お母さんには話してないですね。決めてから言いました。でも、インフルエンサーになったことを応援してくれていますし、なんなら「レイラはモデルなんだよ」ってみんなに自慢してます。
–SNSの活動は、いつ始めたんですか。
レイラ Instagramは、学生時代からプライベートでやっていたんですけど、ちょっとずつフォロワーが増えてきて。は看護師2年目から始めました。
–Instagramでは、どんなことを投稿していました?
レイラ 友達と遊んだ写真とか食べたものの写真とか、普通の日常生活です。フォロワーが増えてきてからは、自分の写真だけを載せるようになりました。コメントとか読んでいるうちに「あ、もしかして自分のことを見たいのかも」って気づいて。
「垢抜けのビフォーアフター」でバズり、職場にバレる
–のアカウントもありますが、Instagramフォロワーが増えたことも意識して始めたんですか。
レイラ はい。は垢抜けに特化した動画を載せたんです。垢抜け前だった15歳と垢抜けた現在の写真でバズりましたけど、載せる前から「これはバズるな」って自分でもわかっていました。けっこうな差があるので。
でも、垢抜けのビフォーアフターを載せるのって恥ずかしいじゃないですか。職場の人にバレたらイヤだなって思っていたんですけど、みんなある程度年齢も上だし、なんて見ないかなと思って載せてみたらバズって、秒で職場に垢バレしました(笑)。
–お局は。
レイラ お局は見てなかったです。若い先輩には声をかけられたりして。「見たよ」って。
–コンプレックスのあった容姿をめぐる動画がバズることに、複雑な思いはありましたか。
レイラ シンプルに、今後付き合った人とか友達とかフォロワーに昔の写真を見て引かれないように、先に出しちゃおうって感じでした。
SNSで後から「レイラは整形だぞ」みたいな感じで言われるくらいなら、自分で出しておこうと。
–昔の写真を見せて、ドン引きされたことってあったんですか。
レイラ ちょっとヘンな人と付き合いがちなんですけど、元カレに写真を見せたら、「レイラちゃんが、もしも俺と同じクラスだったら絶対にいじめてたわ」って言われたことはあります。ただのクズ男でしたけど。
–ビフォーアフターの動画を載せた時はどんなコメントが来たんですか。
レイラ 「整形、整形」「加工、加工」って、メッチャ来ました。
写真=三宅史郎/文藝春秋
〈学生時代の写真に「整形顔」とコメントが…“陰キャオタク”→美女コスプレイヤーになったレイラ(25)が語る、コンプレックスへの思い〉へ続く
(平田 裕介)