機械メーカー「大川原化工機」の冤罪事件で、警視庁が、「捜査指揮系統が本来の機能を発揮せず大きな過ちにつながった」などとする検証結果を公表たことを受け、迫田裕治警視総監が7日午前、会見で謝罪しました。
警視総監が個別の事案で会見を開くのは極めて異例のことです。迫田総監は厳しい面持ちで深く頭を下げました。

迫田裕治警視総監:
逮捕された3人の方々捜査対象となった噴霧乾燥機の製造販売会社の関係者の方々に多大なご心労をご負担をおかけしたことにつきまして、改めて深くお詫びを申し上げます。また、亡くなられた会社の顧問の方及び、そのご遺族の方々には心から哀悼の意を表します。
今回、検証報告書で、機能不全と指摘された背景には、公安部特有の事情があります。
扱う事案の特性から部内でも係が違うとお互いの活動状況も共有されず、情報の機密性が極めて高い部署です。
他の部署では常日頃あるような垣根を越えた情報や知見などの共有がされにくい傾向にありました。

国の安全保障の観点から考えれば、立件することに固執せず、未然防止のための警鐘を促すことも大きな役割とも言え、再発防止策を具体化できるかが信頼回復のカギとなりそうです。