日本の米市場が危機的状況に直面しています。近年の米不足と価格高騰が悪化し、消費者や農家に深刻な影響を及ぼしています。東北大学大学院の冬雪教授によると、米の流通経路は戦後から続く伝統的な農協ルートと、農家から直接販売される新たなルートの2通りが存在し、特に後者が急成長しています。しかし、昨年からの供給不足により、価格の異常上昇が市場全体に波及しています。
政府の需要予測が誤っているため、農家は生産調整を余儀なくされており、これが供給と需要のバランスを崩す要因となっています。気候変動や物価高も加わり、米の供給予測はますます困難になっています。特に、JAを経由しない流通が全体の3割を占める中、JAの役割が年々減少していることも問題です。
消費者は、価格上昇の原因をJAに押し付けがちですが、実際には政府の失策が根本にあります。農家がJAに出荷しなければ、米のコントロールが効かなくなるのです。政府は長期的な米政策を策定し、生産調整をやめ、過剰収穫時には貯蔵米を放出する必要があります。大阪万博や飲食店のストックが余る中、米の流通が滞っている現状は、まるで米が不足しているかのような誤解を招いています。
この危機的状況を打破するためには、今すぐの対策が求められています。消費者も、真実を見極め、冷静に行動することが必要です。米市場の未来は、私たちの手の中にあります。