「座間9人殺害」で死刑執行 被害者の多くがSNSに「死にたい」 …類似事件も後絶たず

Thumbnail

神奈川県座間市で発生した衝撃の事件、9人の命が奪われた「座間9人殺害事件」の死刑が執行されました。2017年、白石高弘被告はSNSを通じて知り合った高校生や大学生を自宅アパートに誘い込み、無惨な方法で命を奪ったとして、東京地裁から死刑判決を受けていました。この死刑執行は2022年7月以来のもので、鈴木法務大臣は「極めて重大な結果をもたらし、不安感を与えた」と語り、慎重な検討の上での執行であることを強調しました。

事件の背後には、SNSを通じた自殺願望を持つ若者たちの悲劇が横たわっています。多くの被害者が「死にたい」と書き込みをしており、白石被告はその心の隙間を突いて近づきました。被害者たちは殺害されることを予想しておらず、法廷でもその無防備さが指摘されました。元警察庁捜査課長の田瀬誠氏は、SNSでの気軽なやり取りが信頼関係を生み出し、騙される要因になっていると警鐘を鳴らしています。

最近も福島市で、SNSを利用して自殺を助けたとして逮捕された男がいるなど、似たような事件が後を絶ちません。SNSプラットフォームでは自殺願望を示す投稿に対する相談窓口の表示や投稿削除の仕組みもあるものの、その効果は限られています。私たちは、なぜ「死にたい」と思う人が後を絶たないのか、その根本的な問題にも目を向ける必要があります。悩みを抱える方々には、心の健康相談などの窓口を利用し、孤独を感じずに助けを求めることが重要です。

Related Posts