隈研吾が手掛けた美術館の屋根が、深刻な危機に直面しています。中川町島浩しげ美術館では、江戸時代の名作を展示するために建設されたこの施設のルーバーが腐食し、一部が崩落する事態に。町は2024年2月に緊急回収を決定しましたが、工事費用の高騰に対する批判が町内で高まっています。
問題の屋根は、地元の杉を使用したルーバーで覆われており、近年の風雨にさらされ続けてきました。初めは木材の交換案が浮上しましたが、耐久性の問題が指摘され、最終的にアルミ材への変更が決定されました。この変更には約2000万円の追加費用がかかる見込みです。
ファンの間では、建物の雰囲気が損なわれるのではないかと懸念されていますが、安全性が最優先とされる中、町はこの選択を余儀なくされています。「木材は腐ることが分かっていたはず」との声も上がり、発注者への批判が強まっています。美術館の設計に関わった隈氏は、耐久性に優れた材料を選ぶべきだったとの意見が多く寄せられています。
この問題は、隈研吾の名声に影を落とすだけでなく、建築界全体に波紋を広げています。美術館の未来はどうなるのか、町の決断が注目されます。