シリーズで伝えている「みやぶれ特殊詐欺」。
「1カ月で12キロやせる」、そんな言葉に惑わされ500万円をだまし取られそうに。
さらに、UHBのアナウンサーの名をかたった投資詐欺とみられるケースも。
あなたは見破れるだろうか?
漢方薬代金“500万円”振り込もうとした女性 銀行員が阻止
銀行員が機転を利かせて詐欺の被害を未然に防いだ。
「ダイエットの成功報酬でボーナスが入るというのは私も初めて」(北洋銀行元町支店 高松麻記子さん)
7月14日、札幌市東区の北洋銀行元町支店を60代の女性が訪れ「知り合いがやっている漢方会社へ500万円を振り込みたい」と依頼した。
窓口の担当者は違和感を感じた。
「通信アプリで支払いの案内が来ているだけで請求書も何もない。500万円という高額な金額なので不審だった」(高松さん)
話を聞くと、500万円は漢方薬の代金だという。
先払いで漢方薬を購入し、ダイエットに成功したらボーナスで現金がもらえるというのだ。

女性は「漢方薬を飲めば1カ月で12キロやせる」というサイトの言葉を信じ、購入したという。
しかし、送られてきた振り込みを指示するメッセージには「銀行の窓口ではなく、ATMで極力振り込みしてください。銀行窓口で何か言われたら『現金を家に置いておきたい』と答えるようにしてください」と記されていた。

さらに、銀行員が振込先とされる会社名を検索したところ、該当する会社は見当たらなかった。
詐欺だと確信した。
「『振り込め詐欺の可能性が高いので思いとどまって』と案内したら、女性は『やはり怪しいですよね』という反応だった」(高松さん)
2025年に北海道で発生した特殊詐欺は7月までで254件。
2024年の同じ時期に比べ3倍以上で、被害総額は11億円以上に上る。

UHBアナウンサーの偽アカウントが投資詐欺
さらに、最近はこんなケースも。
こちらはUHBの千須和侑里子アナウンサーのSNSのアカウントだ。
それによく似た、こちらのアカウント。
アイコンの写真やプロフィールが同じだが、IDのアンダーバーのあとにドットがついていたり、フォロワー数が異なる。

何者かが千須和アナの名をかたる“なりすまし”だ。
コンタクトをとってみると「投資の基礎知識も一緒に学べる内容をご用意しています。ぜひ、お気軽にご参加ください」という、投資にいざなうような返信が送られてきた。

さらに、スタッフが「千須和さん、いま『みんテレ』のオンエア中じゃないんですか?」と送信してみた。
すると「アシスタントが運営しています。彼女を好きでいてくださって、ありがとうございます」という返信が来た。

本人ではないと認めた上で、日本語として不自然な文章も。
現在、このアカウントは削除されているが、誰が何の目的でなりすましたのだろうか。
「投資詐欺だと思われる。投資的なものに金を出させるためのもの。我々はそのアナウンサーを知っている。実在する人物から連絡が来たと思い込み、信用してしまう」(北海道立消費生活センター 斎藤清美さん)

被害を防ぐために―
被害にあわないためには、どうしたらいいのだろうか。
「本当の投資・金融商品なら法律に基づき金融庁に登録しなければならない。金融庁のホームページで確認したら、名前が載っているか載っていないかわかる」(斎藤さん)
UHBのアナウンサーがSNSで投資を勧めたり、出資を促したりすることはない。
不審なアカウントには十分注意してほしい。