俳優の下条アトムさんが、2023年1月29日に78歳で亡くなったことが、所属事務所であるトムプロジェクトから発表されました。下条さんは、2023年9月に急性後幕下血腫を患い、以来闘病生活を送っていましたが、その後急変し都内の病院で息を引き取りました。葬儀はごく親しい人々のみで行われ、事務所は感謝の意を示しました。

下条アトムさんは1946年11月26日、東京都に生まれ、俳優の下条正美さんと元女優の相義子さんの間に育ちました。彼は1969年に放送されたNHKの連続テレビ小説『ぶことおばあちゃん』でドラマデビューし、その後も多くのテレビドラマや映画に出演。特に『男は辛いよ』シリーズの3代目おいちゃん役で知られています。また、声優としても活躍し、特にエディ・マーフィの吹き替えで名を馳せました。

名前の「アトム」は、手塚治虫の『鉄腕アトム』よりも前に名付けられたもので、原子力の平和利用を願う意味も込められているといいます。下条さんは、俳優一家で育ち、自身も俳優として成功を収めました。その独特の語り口でナレーターとしても知られ、TBSの『世界ウルルン滞在記』での仕事が特に有名です。

プライベートでは、下条さんは結婚と離婚を二度経験しており、元妻との間に一人娘がいるものの、詳細は一般に知られていません。愛犬のゴールデンレトリーバーと共に暮らしていたことが報じられています。

下条アトムさんの死に際して、芸能界からは多くの追悼の声が寄せられており、彼の功績や人柄がいかに愛されていたかを物語っています。彼の存在は、日本のエンターテインメント界において長く記憶に残ることでしょう。