北アルプス槍ヶ岳で神奈川県の3人が遭難 60歳女性が落石を受け頭から出血 61歳と47歳男性が技量不足により行動不能 ヘリコプターで救助 北鎌尾根付近(標高約2450メートル)

北アルプス槍ヶ岳で登山者の神奈川県の男女3人が遭難して、ヘリコプターで救助されました。1人は落石を受け負傷、2人は技量不足により行動不能となりました。

8月3日、槍ヶ岳の北鎌尾根(標高約2450メートル)で横浜市の公務員の女性(60)が落石を受け負傷、いすれも会社員で横浜市の男性(61)と川崎市の男性(47)が技量不足により行動不能となりました。

午後0時20分頃、遭難した1人から「3人パーティで槍ヶ岳に向かっていたところ、北鎌のコル手前付近で同行者が落石を受け、頭から出血している」と110番通報がありました。また、男性2人も技量不足のため行動不能になったことから、救助要請があり、長野県警ヘリが出動し、午後2時前、3人を救助しました。女性は大町市内の病院に搬送され、左側の頭部にけがをしているということです。

男性2人にけがはありませんでした。

3人は2日、2泊3日の予定で上高地から入山していました。

長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。特に今の時期は、気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって、整備された登山道でも浮石やガレ場などでちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいると考え、最後まで気を抜かずに登山をするよう呼びかけています。長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山でも疲労や熱中症などで動けなくなることがあります。

県警は「自分の技量に見合ったルート選びをする」「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」ことなどを呼びかけています。

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