約100メートル滑落か 福井県の71歳男性が死亡 北アルプス奥穂高岳のザイテングラート付近 サークルの12人パーティで登山

北アルプス奥穂高岳で26日午前8時過ぎ、ザイテングラートを涸沢に向かって下山していた男性が滑落し、同行者から通報を受けた長野県警のヘリが救助しましたが、午前9時半過ぎに搬送先の松本市内の病院で死亡が確認されました。身元は福井県敦賀市の71歳の男性と判明しました。

警察によりますと、男性は25日に登山サークルの12人パーティで上高地から入山し、涸沢にテント泊した後、26日に奥穂高岳に登頂しましたが、下山中に滑落したということです。

ザイテングラートは急峻な岩場で、男性はヘルメットを着用していましたが、100メートルほど滑落したのではないかということです。警察が身元の確認を進めています。

長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中し、特にこの暑い時期は、登山者が気温や高度差により体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となり、整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩し、転倒したりすることがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大なリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。

県内では、夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも、気温が上がり、疲労や熱中症などにより動けなくなり、暑さと疲労で集中力が低下して、転倒や滑落のリスクも非常に高くなります。

県警は「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。

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