「頭から出血して行動不能に」北アルプス北穂高岳で滑落 東京都の75歳男性をヘリコプターで救助 顔面骨折と脳内出血で重傷

北アルプス北穂高岳で東京都福生市の75歳男性が下山中に滑落し、大けがをして、ヘリコプターで救助されました。

男性は24日、単独で上高地から入山し、25日、北穂高岳から涸沢方面に下山中、南稜付近(標高約2900メートル)で滑落してけがをしました。

25日午後2時半頃、通りがかりの登山者から「男性が頭から出血して行動不能の状態となっている」と110番通報があり、午後4時頃、長野県警ヘリで男性を救助し、松本市内の病院に搬送しました。

男性は顔面骨折と脳内出血で重傷です。

長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中し、特にこの暑い時期は、登山者が気温や高度差により体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となり、整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩し、転倒したりすることがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大なリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。

県内では、夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも、気温が上がり、疲労や熱中症などにより動けなくなり、暑さと疲労で集中力が低下して、転倒や滑落のリスクも非常に高くなります。

県警は「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。

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