【トランプ関税】米キーマン来日も協議ナシのワケは?
緊迫の状況が続く中、アメリカの別セント財務長官が大阪で開催される関西万博に合わせて来日する。この訪問は、日米間の関税問題において重要な局面を迎えると期待されていたが、驚くべきことに、具体的な協議は行われない見込みだ。前嶋和弘教授は「バカバカしくて交渉は…」と語り、交渉の不透明さを指摘する。
別セント長官は18日に岸田総理と面会する予定だが、赤沢経済再生担当大臣は、関税協議について踏み込んだ発言を避けている。これまでの交渉の経緯を振り返ると、赤沢大臣は7回もアメリカに出向き、成功率は100%と豪語しているものの、肝心の別セント長官との面会は実現していない。今回の訪問が交渉の好機と見られる中で、アメリカ側は関税問題を持ち込む意向がない。
さらに、トランプ大統領が自らの意向を強く反映させる中、日米間の信頼関係は構築されているという意見もあるが、実際には進展が見られない。アメリカは他国との交渉を進める一方で、日本に対しては厳しい姿勢を崩さず、トランプ氏の不満が影を落としている。
赤沢大臣は、ラトニック商務長官との関係構築に力を入れているが、果たしてこの人間関係が実質的な成果に繋がるのか、疑問が残る。万博という舞台を利用し、日米の関係を深める試みは評価されるが、選挙を控えた日本の状況を考慮すると、真剣な交渉が行われるのは難しいのではないか。交渉の行方は依然として不透明であり、今後の展開に注目が集まる。