フジテレビの清水新社長が就任後初の記者会見を開催し、約10時間にわたって報道された人権侵害の疑惑について詳細を明らかにしました。会見には437人が参加し、清水社長は「信頼回復が私に与えられた責務」と強調しました。
問題の発端は昨年12月に発表された週刊誌の報道で、フジテレビ社員が関与した可能性があるトラブルについて触れられました。フジテレビは当該社員Aの関与を否定していましたが、会見ではその限定的な日付における関与の否定であると明言しました。具体的には、昨年5月に中居正広氏のマンションで行われたバーベキューパーティーに社員Aが参加していたことが明らかになり、この出来事がトラブルの伏線であったのかは不明とされました。
また、週刊文春は記事の内容を修正し、当初の「女性がAに誘われた」という記述を「中居に誘われた」と訂正しました。女性は取材に対し、Aがセッティングした会の延長であったことを認めていますが、Aのトラブルへの関与は変わらないとしています。
会見の中で、フジテレビはトラブル発生後の対応についても説明しました。報告は社長まで上がっていたものの、清水社長の元に届いたのは約2ヶ月後であり、この間に調査を躊躇した理由も語られました。中居氏の番組はトラブル発生後も続けられ、最終的に打ち切りが決定されたのは昨年11月とのことです。
フジテレビの社員たちは会見を通じて、信頼回復が困難であるとの見解を示しました。また、親会社の社外取締役7人が意見書を提出し、今後の経営人選において信頼回復を実現できる人材を求めています。清水社長は、透明性を持った運営を進めていくことを誓っています。