旧ジャニーズ事務所(現スマイルアップ)が創業者の氏による連続性加害を認め、謝罪した会見から7日で2年となった。
当時、メディアの前に初めて姿を見せた2代目社長の氏(59)は「法を超えた補償」と「補償と(所属タレントの)ケア以外の業務は一切関わらない」とし、マネジメントからも手を引くと涙ながらに宣言した。
スマイル社によると、被害申告者は8月29日時点で1031人。このうち、連絡のついた申告者の「99%」に補償内容を通知し、通知した相手の「99%」が補償内容に同意した。そして「98%」の相手に補償金を支払ったという。この問題を取材するマスコミ関係者は「近いうちに補償達成と共に、性加害問題も終了と発表するのでしょう」と、こう続ける。
■法廷闘争に疲弊したのか、行方不明になった被害者も
「しかし少なくない被害者が泣き寝入りか、セカンドレイプも同然の苦しみを抱えています。補償対象かどうかの選定基準も、補償額の算定も申告者には全く明示しない“ブラックボックス”のうえ、これに納得しない相手にスマイル社は訴訟を提起し、補償の賠償債務がないとして訴えた裁判が5件もある。法律に通じていない相手に強力な弁護団を揃え、加害者側の論理で押し切る非情ぶりで、『どうして被害者である自分が被告人として法廷に立たされているのか』との悲痛な声があがっています」
スマイル社の非情な対応にやられ、法廷闘争に疲弊したのか、行方知れずになっている人も出ているというから“地獄”だ。一方で売り込み攻勢をかけているのか、旧ジャニタレ勢が再びメディアを席巻する勢いだ。
「ジャニーズの看板はなくなっても、事業は継続ということです。タレント、ファンクラブ、権利はすでに分社化されていて、解体も崩壊もしていない。大スキャンダルの影響もなく、痛くもかゆくもなかったことになりつつある」(前出のマスコミ関係者)
そんな中「女帝復権」との見方も出ている藤島ジュリー氏は、半生を語った書籍で一方的に持論を展開し、ジャニー氏の所業を「知りませんでした」と主張している。
「ジュリーさんにとって叔父のジャニー氏のやった性加害は、やはり他人事なのだと思います。申告者だけで4ケタに上っている被害者たちのつらさやPTSDが土台となって、莫大な利益をあげ、そのうえでブルジョア的な生活をしているということも分かっているとは思えない。被害者たちの補償に還元しようとか、再発防止の基金にするというような考えなど一切示そうともしないのですから。史上最悪の性加害を起こした集団であるとの自覚も疑わしい」(ある支援者)
なし崩し的に“不適切な幕切れ”となってしまうのだろうか。
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結局、今年も放送された24時間テレビ。関連記事【もっと読む】「24時間テレビ」横山裕激走も問われる”存在意義”…旧ジャニーズ頼みに完全回帰…では、マラソンランナーを務めた横山裕の所属先である旧ジャニーズの“亡霊”について伝えている。