セクハラや性加害など、「性的スキャンダル」が続いている昨今の芸能界だが、かつてコンプライアンスがユルかった時代の芸能界の一端が垣間見える一幕が、8月21日放送の「アメトーーク!」(テレビ朝日系)の中であった。
この日のテーマは、「『アメトーークCLUB』で見られる懐かし映像集」。有料配信サービス「アメトーークCLUB」に残されている530の過去回の中から、現在、バラエティー番組の中心で活躍する売れっ子芸人たちの、10~20年前の若かりし日のトークを紹介していた。
千鳥、、麒麟川島、オードリー、バナナマン、華丸大吉といった今をときめく人気者たちが、ひな壇で話すシーンが流されたが、彼らが、当時から抜群のトークスキルを持っていたことがよく分かる。ちなみに闇営業問題で地上波から消えた司会の雨上がり決死隊の宮迫博之(55)も、編集でカットされることなく、シレッと映し出されていた。
それはともかく、くだんのエピソードが飛び出したのは、今から13年前の2012年に放送された「東京に出てきたいけど…芸人」の回でのこと。その中で、千鳥のノブ(当時32)が、「大阪のディレクターにはクセのある人が多い」という話を始めた。
「すごいテンションがうっとうしい人がいて。朝、ロケバスで待ってると、遅れてやって来て、『ち~どりちゃ~ん、元気~?』と乳首をコリコリってしてくるんですよ!」
それは、も知っているディレクターらしく、山内(当時31)が「ロケ中も、お尻ナデナデは当たり前なんですけど……」と言えば、濱家(当時28)は、「24時間釣りをする」というロケで尻を触り続けられていたエピソードを披露。
「ホンマに僕とそのディレクターさんとADさんの3人だけやったんです。初めは、ケツ触られると、『イヤ、ちょっと』とか拒否してたんですよ」
しかし、10時間くらい経ってくると、睡魔で立っているのもフラフラになり、目当ての魚が釣れない中、ボーッとリールを巻きながら突っ立って、延々と尻を触られ続けている状況に、「何、これ?」と思ったという。「いやあ、なかなか釣れないですねえ……」とそのディレクターに言うと、「俺は釣れるかもよ~!!」と色目を使いながら、ハイテンションで言われたというのが話のオチだ。
トーク巧者の彼らだけに、スタジオは大爆笑だったが、客観的に見れば、もろセクハラである。さるバラエティー番組関係者はこう話す。
「その人は当時、業界内でも有名でしたね。しかし、そのくらいのことをするプロデューサーやディレクターは、昔はゴマンといましたよ。女性のタレントに対しても、挨拶代わりにお尻を触ったりするプロデューサーや大御所芸人もいた。周りはみんな笑っていて、そういうノリの一環だったんですよ」
しかし、ジャニーズ性加害問題、松本人志の一件、中居・フジテレビ問題、そしてTOKIOの国分太一の問題などが毎年のように起こる中、芸能界も、コンプラ重視にすっかり様変わりしたということか。
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