吉本興業は20日、所属するお笑いコンビ・ダウンタウンによる独自の有料配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮称)」を11月1日に開始すると、公式サイトで発表した。活動休止中の松本人志(61)が昨年末に一部インタビューで構想を掲げていたもので、およそ2年ぶりに浜田雅功(62)とコンビそろって活動することが確実となった。松本の構想から約11カ月。「ダウンタウン」の笑いを存分に発揮できる舞台が満を持して実現する。
サイトでは同チャンネルについて、「サブスクリプションに対応した独自の配信プラットフォームを新たに構築しました」と説明。「ユーザーが参加できる機能も取り入れており、スマートフォン、パソコン、テレビで視聴できます」とファンにとってもコンビ活動をこれまで以上に楽しめる場所となった。
配信するコンテンツは昨年12月の設立から既に国内外から数十億円規模で出資されているコンテンツファンドの資金を用いると明言。「サービス名称、料金、コンテンツの内容等の詳細は決まり次第、改めて公表させていただきます」とした。
同チャンネルを巡っては活動休止中の松本が昨年末に一部インタビューで構想を明かしていた。
松本は女性問題を報じられた影響もあり、昨年1月に裁判に専念するため活動を休止。報道に対して訴訟を起こし、同11月に訴えを取り下げたものの、地上波はレギュラーだったTBS系「クレイジージャーニー」の同2月19日放送回から姿を消し、表舞台への復帰には至っていない。
一方で相方・浜田は、松本が不在の間も一人で活動を継続。孤軍奮闘する中で今年3月に体調不良で活動を休止したが、5月には無事に復帰を果たした。
だが、2人で務めていた大阪・関西万博のアンバサダーは辞退、32年続いた日本テレビ系「ダウンタウンDX」も6月に電撃終了するなど、コンビ活動が消失した影響は相当に大きかった。
チャンネル始動まで2カ月半。松本の復帰時期は依然明かされておらず、同チャンネルが復帰後最初の場となるかも未定だが、少なくとも同チャンネルでコンビがそろうことは確実。約2年ぶりに「ダウンタウン」としての活動が再始動する。
◆松本人志の活動休止に伴うこれまでの経過
▼23年12月27日 「週刊文春」が松本の複数の女性に対する性加害を報道。吉本興業は否定し、法的措置を検討と声明
▼24年1月8日 吉本が松本の活動休止を発表。
▼同22日 松本が「週刊文春」の発行元である文藝春秋などを提訴したことを吉本興業が発表
▼2月19日 松本がTBS系「クレイジージャーニー」の放送を最後に表舞台から姿を消す
▼3月28日 第1回口頭弁論が開かれ、5分弱で閉廷。松本側は被害を主張するA子さんとB子さんの特定を要請。文春側は拒否
▼11月8日 松本が訴えを取り下げ。性加害の有無は「物的証拠はない」とし、女性との酒席は認めた上で謝罪
▼25年3月31日 コンビで務めていた、大阪・関西万博のアンバサダーを辞退
▼8月18日 24年12月に設立され、既に国内外から数十億円規模の出資を受けていたコンテンツファンドの組成を吉本興業が公表。