【参院選】ブロードリスニングで“数”は無意味?「見る側のリテラシーも養うべき」グラフ化で“やったアピール”も?利点どう活かす|アベヒル
参院選を控え、注目を集める「ブロードリスニング」。AIを駆使して多様な意見を集めるこの手法が、昨年の都知事選での活用をきっかけに広がりを見せています。しかし、その結果が本当に有権者の声を反映しているのか、疑問の声も上がっています。
ブロードリスニングは、SNSやYouTubeのコメント、メールなどから意見を収集し、AIで分析する手法です。実施者は、数千件の意見を集めたと自負していますが、実際には目標の1万件には達していないという現実。さらに、意見を寄せるのは主にデジタルに精通した層であり、声を上げていない人々の意見は完全に無視されています。
専門家は、この手法が新たな課題を発見する可能性を秘めている一方で、意見の偏りを生む危険性も指摘しています。特に、SNS上の意見は極端な賛成や反対に偏る傾向があり、実際の世論を正確に反映しているとは言えません。これにより、ブロードリスニングの結果が「数」ではなく「質」を重視すべきだとの声が高まっています。
また、メディアや政治家は、このデータをどう扱うべきか、責任を持って発信する必要があります。数値に惑わされず、リテラシーを養うことが求められています。今後の選挙戦において、ブロードリスニングが果たす役割は注視されることでしょう。果たして、真の民意を掴むことができるのか、注目が集まります。